議事録の書き方 / 法律で決まった会議

取締役会の議事録(記載事項・署名と記名押印・電子署名)

取締役会の議事録について、会社法・会社法施行規則などの条文と法務省のページの言葉を紹介します。取締役会があるかの確かめ方、記載事項、書面での署名・記名押印と電子での電子署名、決議の省略、保管のきまりを、確認日つきでまとめました。

スーツの人が机の書類にペンで署名しているところを、肩ごしに見た絵
公開日:2026年10月18日
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会社法369条3項は、取締役会を開いたら、法務省令(会社法施行規則101条)に従って議事録を作ることを定めています。議事録が書面で作られているときは、「出席した取締役及び監査役」が、署名するか記名押印をしなければなりません。

このページは、法令の条文と役所の案内を紹介します。「」の中は、法令と役所の案内の原文のままです(検索に使った言葉と、このページでの呼び名を除きます)。あわせて、取締役会があるかの確かめ方から、議事録の内容、署名、保管までの流れを案内します。条文の読み方の判断や、特定の会社への当てはめは書きません。

条文は、2026年10月18日に、e-Gov法令検索(国の法令を調べられるサイト)で、現在施行されている版を確かめました。会社法は2026年8月12日施行の版、会社法施行規則は2024年4月1日施行の版、特例有限会社の節で引く整備法は2022年9月1日施行の版です。会社法施行規則は、会社法と会社法施行令にもとづいて定められた法務省令(法務省が定める決まり)です。

まず確認:あなたの会社に取締役会はあるか

株式会社は、定款(会社の基本のきまりを定めたもの)の定めによって、取締役会を置くことができます。公開会社など4種類の株式会社は、取締役会を置かなければなりません。ただし、商号に「有限会社」とある特例有限会社には、別の読み替えの定めがあります(この節の終わりで紹介します)。

あるかどうかは、会社の登記に「取締役会設置会社」である旨があるかで確かめられます。

自分の会社に取締役会があるかを確かめる順番の図
図:自分の会社に取締役会があるかを確かめる順番の図

株主総会の議事録のきまりは、株主総会の議事録のページで紹介します。社内の会議の議事録との違いは、議事録の書き方のページの社内の議事録との違いの節に書きました。

条文の言葉(会社法2条7号・326条・327条)

会社法2条7号は、「取締役会設置会社」を、「取締役会を置く株式会社又はこの法律の規定により取締役会を置かなければならない株式会社をいう。」と定めています。取締役会設置会社とは、取締役会を置いている株式会社と、会社法の決まりで取締役会を置かなければならない株式会社のことです。

会社法326条1項は、「株式会社には、一人又は二人以上の取締役を置かなければならない。」と定めています。取締役会については、同条2項が、「株式会社は、定款の定めによって、取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人、監査等委員会又は指名委員会等を置くことができる。」と定めています。

会社法327条1項は、「次に掲げる株式会社は、取締役会を置かなければならない。」と定めています。「次に掲げる株式会社」は、1号から4号の4つです。

会社法327条1項(取締役会を置かなければならない株式会社・条文の欄を1つずつ写しました)
号条文の言葉
1号「公開会社」
2号「監査役会設置会社」
3号「監査等委員会設置会社」
4号「指名委員会等設置会社」

表の中を左右に動かして読めます。

1号の「公開会社」は、会社法2条5号が、「その発行する全部又は一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社をいう。」と定めています。2号から4号の意味は、このページでは扱いません。

会社の登記で確かめる(会社法911条・915条)

会社法911条3項は、「第一項の登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。」と定めています。「第一項の登記」は、同条1項の株式会社の設立の登記です。その15号に、「取締役会設置会社であるときは、その旨」があります。

会社法915条1項は、「会社において第九百十一条第三項各号又は前三条各号に掲げる事項に変更が生じたときは、二週間以内に、その本店の所在地において、変更の登記をしなければならない。」と定めています。取締役会設置会社であることは、設立のときに登記し、変わったら2週間以内に変更の登記をする事項です。

ですから、自分の会社に取締役会があるかは、会社の登記に「取締役会設置会社」である旨があるかを見れば、確かめられます。登記の見方や取り方は、このページでは扱いません。

商号に「有限会社」とある会社の場合

会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(以下「整備法」と書きます)3条2項は、「前項の規定によりその商号中に有限会社という文字を用いる前条第一項の規定により存続する株式会社」を、「特例有限会社」としています。「前条第一項の規定により存続する株式会社」は、整備法2条1項で、会社法の施行の際にあった有限会社が、施行日のあとも会社法の株式会社として続いているものです。

整備法17条1項は、「特例有限会社の株主総会以外の機関の設置については、会社法第三百二十六条第二項中「取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人、監査等委員会又は指名委員会等」とあるのは、「監査役」とする。」と定めています。つまり、特例有限会社では、326条2項の「取締役会、会計参与、監査役、監査役会、会計監査人、監査等委員会又は指名委員会等」が「監査役」と読まれます(このサイトの言い直しです)。自分の会社が特例有限会社に当たるかと、その場合の読み方は、専門家に確かめてください。

取締役会の議事録は、会社法369条3項で作成が求められている

会社法369条3項は、取締役会の議事について、法務省令に従って議事録を作成することを定めています。その文には、だれが議事録を作るのかは書かれていません。

369条3項は、「取締役会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した取締役及び監査役は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。」と定めています。

369条の文の主語(条文をもとに、このサイトで作った表です)
決まり条文文の主語
議事録の作成3項主語の記載なし
議事録が書面で作られているときの、署名または記名押印3項出席した取締役及び監査役
議事録が電磁的記録で作られているときの、署名・記名押印に代わる措置4項主語の記載なし

表の中を左右に動かして読めます。

署名または記名押印をするのは、書面で作られているときの「出席した取締役及び監査役」です。議事録を作ること自体と、電子データで作ったときの措置は、だれがするのかが369条の文に書かれていません。

369条3項の「法務省令で定めるところにより」にあたる決まりは、会社法施行規則(平成十八年法務省令第十二号)の101条です。

101条1項は、「法第三百六十九条第三項の規定による取締役会の議事録の作成については、この条の定めるところによる。」と定めています。2項は、「取締役会の議事録は、書面又は電磁的記録をもって作成しなければならない。」と定めています。電磁的記録とは、パソコンなどで作る電子データのことです。

議事録に書かなければならないこと(施行規則101条3項)

取締役会の議事録は、会社法施行規則101条3項の8つの事項を内容とするものでなければなりません。

101条3項の柱書(号の前に置かれた文)は、「取締役会の議事録は、次に掲げる事項を内容とするものでなければならない。」と定めています。「次に掲げる事項」は、1号から8号の8つで、次の表のとおりです。

施行規則101条3項の各号(条文の欄を1つずつ写しました)
号条文の言葉言い直すと(このサイトの言葉)
1号「取締役会が開催された日時及び場所(当該場所に存しない取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)、執行役、会計参与、監査役、会計監査人又は株主が取締役会に出席をした場合における当該出席の方法を含む。)」開いた日時と場所です。その場所にいない取締役・執行役・会計参与・監査役・会計監査人・株主が出席したときは、その出席の方法も含みます。監査等委員会設置会社の取締役についての括弧書きは、条文の言葉の欄のとおりです
2号「取締役会が法第三百七十三条第二項の取締役会であるときは、その旨」会社法373条2項の取締役会であるときは、その旨です。373条の見出しは、「(特別取締役による取締役会の決議)」です
3号「取締役会が次に掲げるいずれかのものに該当するときは、その旨」次の3号の表の、イからヌの10のどれかに当たる取締役会であるときは、その旨です
4号「取締役会の議事の経過の要領及びその結果」議事の進み方の要点と、その結果です
5号「決議を要する事項について特別の利害関係を有する取締役があるときは、当該取締役の氏名」決議が必要な事項について、特別の利害関係を持つ取締役がいるときは、その取締役の氏名です
6号「次に掲げる規定により取締役会において述べられた意見又は発言があるときは、その意見又は発言の内容の概要」次の6号の表の、イからチの8つの条文によって取締役会で述べられた意見や発言があるときは、その内容の概要です
7号「取締役会に出席した執行役、会計参与、会計監査人又は株主の氏名又は名称」出席した執行役・会計参与・会計監査人・株主の氏名または名称です
8号「取締役会の議長が存するときは、議長の氏名」議長がいるときは、議長の氏名です

表の中を左右に動かして読めます。

101条3項3号の列挙(イからヌの10・条文の欄を1つずつ写しました)
記号条文の言葉
イ「法第三百六十六条第二項の規定による取締役の請求を受けて招集されたもの」
ロ「法第三百六十六条第三項の規定により取締役が招集したもの」
ハ「法第三百六十七条第一項の規定による株主の請求を受けて招集されたもの」
ニ「法第三百六十七条第三項において準用する法第三百六十六条第三項の規定により株主が招集したもの」
ホ「法第三百八十三条第二項の規定による監査役の請求を受けて招集されたもの」
ヘ「法第三百八十三条第三項の規定により監査役が招集したもの」
ト「法第三百九十九条の十四の規定により監査等委員会が選定した監査等委員が招集したもの」
チ「法第四百十七条第一項の規定により指名委員会等の委員の中から選定された者が招集したもの」
リ「法第四百十七条第二項前段の規定による執行役の請求を受けて招集されたもの」
ヌ「法第四百十七条第二項後段の規定により執行役が招集したもの」

表の中を左右に動かして読めます。

101条3項6号の列挙(イからチの8・条文の欄を1つずつ写しました)
記号条文の言葉
イ「法第三百六十五条第二項(法第四百十九条第二項において準用する場合を含む。)」
ロ「法第三百六十七条第四項」
ハ「法第三百七十六条第一項」
ニ「法第三百八十二条」
ホ「法第三百八十三条第一項」
ヘ「法第三百九十九条の四」
ト「法第四百六条」
チ「法第四百三十条の二第四項」

表の中を左右に動かして読めます。

3号と6号が挙げる会社法の条文の中身は、このページでは扱いません。

5号は、特別の利害関係を有する取締役の「氏名」を記載する決まりです。議決に加われないという決まりは、会社法369条2項にあり、「前項の決議について特別の利害関係を有する取締役は、議決に加わることができない。」と定めています。

101条3項には、出席した取締役の氏名や、出席した監査役の氏名を記載事項とする号はありません。議事録を作った取締役の氏名を記載事項とする号もありません。101条のなかで「議事録の作成に係る職務を行った取締役の氏名」が出てくるのは、決議や報告を省略したときの4項1号ニと2号ハだけです。

署名・記名押印をするのは、出席した取締役と監査役(書面で作るとき)

議事録が書面で作られているとき、会社法369条3項が署名または記名押印を求めているのは、「出席した取締役及び監査役」です。

署名とは、自分で名前を書くことです。記名押印とは、名前を記して印を押すことです。

369条3項は、「出席した取締役及び監査役は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。」と定めています。この3項の文には、「議長」や「代表取締役」という言葉は出てきません。

電子データで作った議事録については、4項に別の定めがあります。次の節で紹介します。

異議をとどめない取締役についての定め

会社法369条5項は、「取締役会の決議に参加した取締役であって第三項の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定する。」と定めています。

条文の言葉は「推定する」です。「みなす」とは書かれていません。この文を、実際の場面でどう読むかは、このページでは扱いません。

「議事録署名人」という言葉

会社法と会社法施行規則の全文を「署名人」で検索すると、どちらも0件でした(e-Govの条文で2026年10月18日確認)。この言葉の意味を書いた公的な資料は、このページでは取っていないので、意味は説明しません。ほかの法令や、会社の定款は調べていません。

条文の上で、書面で作られた取締役会の議事録に署名または記名押印をすると書かれているのは、「出席した取締役及び監査役」です。

電子で作るときの電子署名(施行規則225条)

取締役会の議事録を電子データで作ったときは、署名や記名押印の代わりに、電子署名をとります(会社法369条4項・会社法施行規則225条1項6号)。

会社法369条4項は、「前項の議事録が電磁的記録をもって作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。」と定めています。その文には、主語が書かれていません。

「法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置」は、会社法施行規則225条1項が定めています。柱書は、「次に掲げる規定に規定する法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置は、電子署名とする。」です。「次に掲げる規定」は1号から12号までの12で、6号が、「法第三百六十九条第四項(法第四百九十条第五項において準用する場合を含む。)」です。

225条2項は、電子署名の意味を、「前項に規定する「電子署名」とは、電磁的記録に記録することができる情報について行われる措置であって、次の要件のいずれにも該当するものをいう。」と定めています。「次の要件」は、1号と2号の2つです。

施行規則225条2項の要件(条文の欄を1つずつ写しました)
号条文の言葉
1号「当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること。」
2号「当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること。」

表の中を左右に動かして読めます。

この2つの両方に当たるものが、225条2項でいう電子署名です。225条にも369条4項にも、だれが電子署名をするのかは書かれていません。電子署名について定めた別の法律は、このページでは開いていません。

登記のオンライン申請に添付するとき(法務省の案内)

法務省のページ「商業・法人登記のオンライン申請について」は、登記をオンラインで申請するときの案内です。その第2(オンラインによる登記の申請手続)の「添付書面情報の添付」の項は、「添付書面情報には、作成者の電子署名を付与する必要があります。」と書いています。

同じページの第3(電子証明書の取得)にある、添付書面情報についての表では、「電子署名を付与する者」の欄に「添付書面情報作成者全員」とあります。その表の注6は、「作成者とは、作成する権限のあるものでなければなりません。例えば、取締役会議事録であれば、これに署名すべき出席取締役などが作成者に該当します。」と書いています。

これは、登記のオンライン申請に添付する電子データについての案内です。会社法369条4項の措置そのものについて、書かれたものではありません。

決議を省略したとき(会社法370条)

取締役会設置会社は、定款に定めておけば、取締役の提案に、議決に加われる取締役の全員が書面か電子データで同意したとき、可決の決議があったものとみなすことができます。ただし、監査役設置会社では、監査役がその提案に異議を述べたときは、みなされません。

会社法370条は、「取締役会設置会社は、取締役が取締役会の決議の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき取締役(当該事項について議決に加わることができるものに限る。)の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたとき(監査役設置会社にあっては、監査役が当該提案について異議を述べたときを除く。)は、当該提案を可決する旨の取締役会の決議があったものとみなす旨を定款で定めることができる。」と定めています。

この条文には、括弧書きが2つあります。

  • 1つ目は、「(当該事項について議決に加わることができるものに限る。)」です。同意が必要なのは、その事項の議決に加われる取締役の全員です。
  • 2つ目は、「(監査役設置会社にあっては、監査役が当該提案について異議を述べたときを除く。)」です。条文は、監査役の同意を求めているのではなく、「異議を述べたとき」を除くと書いています。

1つ目に関係して、会社法369条2項は、「前項の決議について特別の利害関係を有する取締役は、議決に加わることができない。」と定めています。

「監査役設置会社」は、会社法2条9号が、「監査役を置く株式会社(その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがあるものを除く。)又はこの法律の規定により監査役を置かなければならない株式会社をいう。」と定めています。自分の会社がこれに当たるかは、このページでは扱いません。

そのときの議事録の内容(施行規則101条4項)

決議があったものとみなされた場合にも、会社法施行規則101条4項が、取締役会の議事録の内容を定めています。柱書は、「次の各号に掲げる場合には、取締役会の議事録は、当該各号に定める事項を内容とするものとする。」で、各号は1号と2号の2つです。

施行規則101条4項(条文の欄を1つずつ写しました)
号条文の言葉
1号(場合)「法第三百七十条の規定により取締役会の決議があったものとみなされた場合」
1号イ「取締役会の決議があったものとみなされた事項の内容」
1号ロ「イの事項の提案をした取締役の氏名」
1号ハ「取締役会の決議があったものとみなされた日」
1号ニ「議事録の作成に係る職務を行った取締役の氏名」
2号(場合)「法第三百七十二条第一項(同条第三項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により取締役会への報告を要しないものとされた場合」
2号イ「取締役会への報告を要しないものとされた事項の内容」
2号ロ「取締役会への報告を要しないものとされた日」
2号ハ「議事録の作成に係る職務を行った取締役の氏名」

表の中を左右に動かして読めます。

報告を省略したとき(会社法372条)

2号の場合を定めるのは、会社法372条1項です。「取締役、会計参与、監査役又は会計監査人が取締役(監査役設置会社にあっては、取締役及び監査役)の全員に対して取締役会に報告すべき事項を通知したときは、当該事項を取締役会へ報告することを要しない。」と定めています。

ただし、372条2項は、「前項の規定は、第三百六十三条第二項の規定による報告については、適用しない。」と定めています。363条2項は、「前項各号に掲げる取締役は、三箇月に一回以上、自己の職務の執行の状況を取締役会に報告しなければならない。」と定めています。

「前項各号に掲げる取締役」は、363条1項の1号「代表取締役」と、2号「代表取締役以外の取締役であって、取締役会の決議によって取締役会設置会社の業務を執行する取締役として選定されたもの」です。

指名委員会等設置会社については、372条3項に読み替えの決まりがあります。このページでは扱いません。

保管と、見せてほしいと言われたとき(会社法371条)

取締役会設置会社は、取締役会の日(決議があったものとみなされた日を含む)から10年間、議事録などを本店に備え置かなければなりません。

会社法371条は6項まであり、次の表のとおりです。1項の「議事録等」は、369条3項の議事録と、370条の同意の意思表示を記載し、または記録した書面や電子データのことです。

会社法371条(条文の言葉を1つずつ写しました。2項は柱書と号に分けています)
項条文の言葉文の主語
1項「取締役会設置会社は、取締役会の日(前条の規定により取締役会の決議があったものとみなされた日を含む。)から十年間、第三百六十九条第三項の議事録又は前条の意思表示を記載し、若しくは記録した書面若しくは電磁的記録(以下この条において「議事録等」という。)をその本店に備え置かなければならない。」取締役会設置会社
2項(柱書)「株主は、その権利を行使するため必要があるときは、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。」株主
2項1号「前項の議事録等が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求」(請求の内容)
2項2号「前項の議事録等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求」(請求の内容)
3項「監査役設置会社、監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社における前項の規定の適用については、同項中「株式会社の営業時間内は、いつでも」とあるのは、「裁判所の許可を得て」とする。」(読み替えの定め)
4項「取締役会設置会社の債権者は、役員又は執行役の責任を追及するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該取締役会設置会社の議事録等について第二項各号に掲げる請求をすることができる。」取締役会設置会社の債権者
5項「前項の規定は、取締役会設置会社の親会社社員がその権利を行使するため必要があるときについて準用する。」取締役会設置会社の親会社社員
6項「裁判所は、第三項において読み替えて適用する第二項各号に掲げる請求又は第四項(前項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の請求に係る閲覧又は謄写をすることにより、当該取締役会設置会社又はその親会社若しくは子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、第三項において読み替えて適用する第二項の許可又は第四項の許可をすることができない。」裁判所

表の中を左右に動かして読めます。

閲覧とは、見ることです。謄写とは、写すことです。

株主は、自分の権利を行使するために必要があるときは、営業時間内ならいつでも、議事録などを見せてほしい、写させてほしいと請求できます(2項)。ただし、監査役設置会社、監査等委員会設置会社、指名委員会等設置会社では、「営業時間内は、いつでも」の代わりに、「裁判所の許可を得て」となります(3項)。

会社の債権者は、役員または執行役の責任を追及するために必要があるときに、裁判所の許可を得て、同じ請求ができます(4項)。「役員」は、会社法329条1項が、「役員(取締役、会計参与及び監査役をいう。以下この節、第三百七十一条第四項及び第三百九十四条第三項において同じ。)」と定めています。

親会社社員(会社法31条3項で「親会社の株主その他の社員をいう。」とされています)も、権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、同じ請求ができます(5項が、4項の決まりを当てはめています)。

裁判所は、見せたり写させたりすることで、会社や親会社、子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、3項の場合の許可も、4項の許可(5項の親会社社員の場合を含みます)も、することができません(6項)。

2項2号の「法務省令で定める方法」は、会社法施行規則226条の19号が、「法第三百七十一条第二項第二号(法第四百九十条第五項において準用する場合を含む。)」として挙げています。226条の柱書は、その方法を、「紙面又は映像面に表示する方法」と定めています。

3項の「監査役設置会社」の意味は、上の決議の省略の節で紹介した会社法2条9号のとおりです。自分の会社が3項の会社に当たるかは、このページでは扱いません。司法書士・弁護士などの専門家に確かめてください。

このページで扱わないこと(理事会・管理組合・NPOなどの議事録)

このページは、株式会社の取締役会の議事録だけを扱います。理事会、マンションの管理組合、NPO法人などの議事録は、このページでは調べていないので、扱いません。

このページで紹介したのは、会社法・会社法施行規則・整備法の条文と、法務省のページの言葉です。自分の会社の場合の最終の判断は、専門家(司法書士・弁護士など)に確かめてください。

よくある質問

欠席した取締役も、議事録に署名しますか?

会社法369条3項が、議事録が書面で作られているときに署名または記名押印を求めているのは、「出席した取締役及び監査役」です。この3項の文には、欠席した取締役は出てきません。自分の会社の場合は、司法書士・弁護士などの専門家に確かめてください。

取締役会で反対した取締役と議事録の関係は、条文に書いてありますか?

会社法369条5項は、「取締役会の決議に参加した取締役であって第三項の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定する。」と定めています。条文の言葉は「推定する」で、「みなす」とは書かれていません。議事録に何を書くべきかはこのページでは扱わないので、司法書士・弁護士などの専門家に確かめてください。

取締役会の議事録は、いつまで保管しますか?

会社法371条1項は、取締役会設置会社に、取締役会の日(決議があったものとみなされた日を含む)から10年間、議事録などを本店に備え置くことを求めています。ここでいう議事録などは、371条1項の言葉では「議事録等」で、369条3項の議事録と、370条の同意の意思表示を記載し、または記録した書面や電子データのことです。株主などが見せてほしい、写させてほしいと請求するときの条件は、371条2項以降に書かれています。

電子で作った議事録の電子署名は、だれがしますか?

会社法と会社法施行規則は、電子で作った取締役会の議事録には署名や記名押印の代わりに電子署名をとると定めていますが(会社法369条4項・施行規則225条1項6号)、だれが電子署名をするかは書いていません。議事録を登記のオンライン申請に添付するときは、法務省が「添付書面情報作成者全員」の電子署名が要るとし、取締役会議事録なら「これに署名すべき出席取締役など」が作成者に当たると案内しています。自分の会社の場合は、司法書士・弁護士などの専門家に確かめてください。

「議事録署名人」とは何ですか?

会社法と会社法施行規則の全文を「署名人」で検索すると、どちらも0件でした(e-Govの条文で2026年10月18日確認。ほかの法令や会社の定款は調べていません)。書面で作られた取締役会の議事録に署名または記名押印をすると会社法369条3項に書かれているのは、「出席した取締役及び監査役」です。「議事録署名人」の意味は、このページでは説明しません。自分の会社の場合は、司法書士・弁護士などの専門家に確かめてください。

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